ブログ
2025年12月08日
大型のLEDディスプレイを受付やエントランスに導入を検討する企業が増えています。
液晶モニターやプロジェクターでは表現しきれない高輝度で鮮明な映像を実現でき、来訪者に強い印象を与える空間演出ができるためです。
またブランド価値の訴求や、先進的な企業イメージの形成を重視する企業にとって、大型LEDディスプレイは戦略的な投資対象です。
本記事では、大型LEDディスプレイの特長や他の表示機器との違い、製品の選び方から導入事例、運用までを解説し、失敗しない導入のヒントをお届けします。

大型LEDディスプレイは、企業のブランド価値を視覚的に伝える手段として注目されています。
特に受付やエントランスでは、来訪者に与える第一印象を強化する目的で、映像による演出が重視される傾向が強いです。
注目されている理由は以下の通りです。
企業の印象を左右するフロント空間において、大型LEDディスプレイの導入は単なる設備更新ではなく、ブランド演出を実現する戦略投資と捉えて検討を進めましょう。
大型LEDディスプレイによる視覚演出が、企業ブランディング強化の手段として注目されている理由は、社会やビジネス環境の変化があります。
近年、オンライン商談やリモートワークの普及により、リアルでの接点が減少している中で、来訪者との接点は企業にとって貴重な機会です。
特に受付やエントランスは、来訪者が最初に目にする場所であり、無意識に企業イメージを判断する重要な空間です。
こうした背景から、第一印象を戦略的に設計する動きが強まり、コーポレートムービーや商品映像を大型LEDディスプレイで常時再生する
「空間ブランディング」の手法が広がっています。
DX推進や採用競争力の強化、ESG対応などをきっかけに、企業価値を対外的に「見せる」努力が求められる今、大型LEDディスプレイは有効な選択肢といえるでしょう。
大型LEDディスプレイが注目されている理由の1つに、従来の表示機器ではカバーしきれない課題が挙げられます。
液晶モニターは、大型表示に対応しようとするとベゼル(画面枠)の存在が目立ち、シームレスな画面構成が困難です。
また周囲の明るさに影響を受けやすく、自然光が差し込む場所では視認性が低下します。
プロジェクターも時間の経過でフォーカスが甘くなったり、照明や外光の干渉を受けて映像が薄く見えたりしやすいです。
ブランド演出や企業価値の表現を目的とした空間において、従来の液晶モニターやプロジェクターの弱点を解決した、
明るく大きく映し出せる大型LEDディスプレイの導入が増えています。
大型LEDディスプレイが広く普及し始めた背景には、各種技術の進化があります。
LED素子の進化や、製品の薄型化や軽量化が進んだことで、壁面への直接設置や吊り下げ式など、設置の自由度も格段に高まりました。
以下は主な特徴です。
| 進化項目 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 薄型・軽量化 | パネル厚みや重量の軽減 | 設置対応場所の自由度向上 |
| モジュール設計 | パネル単位での交換が可能 | 故障時の対応を迅速化 |
| 高寿命LED | 5〜10万時間の表示が可能 | 保守頻度とコストの削減 |
これらの技術の進歩により、慎重姿勢だった企業も大型LEDディスプレイを選択肢に加えやすくなりました。
企業にとってブランディング効果や、設置の自由度が高い表示機器の普及は、嬉しい選択肢といえます。

「大型LEDディスプレイ」とは何を指すのか、他の表示機器とどう違うのかを理解すると、製品選定や社内説明もスムーズに進みます。
ここでは以下のポイントで、定義や用語の整理に加え、液晶モニターやプロジェクターとの具体的な違いを解説します。
用語のあいまいさを整理して、仕様や性能に基づいた判断をすることで、納得感のある製品選定を実現しましょう。
大型LEDディスプレイとは、LED素子が自発光する構造を持つ大画面表示装置の総称です。
複数のモジュールを組み合わせて数インチから数百インチまで自由に表示面を構成でき、表示サイズの柔軟性が高い点が特徴です。
また、液晶モニターのようにバックライトを必要とせず、高輝度と省電力性を兼ね備えています。
ただし、業界内では以下の通り用語が混在しており、明確な使い分けがされていないのが実状です。
| 呼称 | よく使われる場面 | 備考 |
|---|---|---|
| LEDビジョン | 屋外広告(街頭・看板) | 看板・街頭ビジョンなど |
| LEDディスプレイ | 屋内演出(受付・ホール) | エントランスやホール向け |
| LEDスクリーン | 文脈により屋内外で併用 | 用語の定義は統一されていない |
| LEDモニター | 商業施設や店舗内の情報表示 | LEDスクリーンと同義で使われることもある |
| LEDウォール | 展示空間や常設設備の壁面演出 | 海外製品での使用例が多く、空間演出向け |
実際には同じ製品を指していることが多いので、製品比較の際は名称よりも画素ピッチや明るさなど、仕様や性能に注目することが重要です。
用語の違いに惑わされず、比較表やスペックシートを活用して正しい判断をしましょう。
大型LEDディスプレイは、従来の液晶モニターやプロジェクターに比べて視認性や表示性能の面で多くの利点があります。
視認性の面では、LEDは自発光型のため明るく鮮明な映像を表示でき、光の反射や周囲の明るさの影響を受けにくいです。
また、広い視野角を保ったまま鮮明な映像を届けられるため、ホールやロビーといった多方向から視認される空間に向いています。
液晶ディスプレイとの主な違いは以下の通りです。
| 表示機器の種類 | 明るさ | 画面構成 | 視認性 | 保守性 |
|---|---|---|---|---|
| LEDディスプレイ | 高輝度で直射光でも鮮明 | ベゼルなしで自由なサイズ構成可 | 広角で高い | モジュール単位で交換可能 |
| 液晶モニター | 周囲光にやや弱い | ベゼルあり | 角度によって変化 | 一体型で部分交換は難しい |
| プロジェクター | 周囲光に弱い | 投影サイズに制限あり | 環境光に影響されやすい | 光源寿命の制約あり |
大型LEDディスプレイは空間演出やブランドイメージの訴求を重視する企業にとって、非常に魅力的な選択肢といえます。
大型LEDディスプレイを導入する際は、設置場所や用途に応じて最適な種類を選ぶことが求められます。
表示品質やメンテナンス性にも直結するため、仕様選定の理解が非常に重要です。
ここでは「設置環境」「表示性能」「構造方式」の3つの観点から、主な違いを整理します。
基本仕様や設計思想の違いを把握することで、見た目だけでなく運用面やコスト面でも納得できる選定ができます。
大型LEDディスプレイは、使用環境に応じて「屋内用」と「屋外用」に分かれます。
屋内用は比較的落ち着いた輝度で、近距離からでも視認性が高いため、展示会ブースやエントランスホールなど、人との距離が近い場所に適しています。
防水・防塵性は不要な分、画質や精細度に重きを置いた構造です。
一方で屋外用は、直射日光下でもしっかり映像が見えるよう高輝度仕様となっており、風雨にも耐えうる防水・防塵設計です。
屋外広告やサイネージ看板、スタジアムビジョンなどに多く導入されています。
違いを把握した上で、企業の受付やエントランスに設置する際は屋内用を選定しましょう。
大型LEDディスプレイにおいて「ピクセルピッチ」と「LED素子の方式」は非常に重要な選定ポイントです。
ピクセルピッチとは、LED同士の間隔を表す数値(mm単位)で、小さいほど高精細です。
MAXHUB製品を製造するCVTE社の推奨は、「ピッチ(mm)= 視認距離(mm)÷ 2,000」が目安とされており、
4m離れた位置から見る場合は、1.5〜2.0mm程度のピッチが推奨されます。
また、LED素子には比較的新しいCOB(チップオンボード)と、従来型のSMD(表面実装型)の2方式があります。
| 要素 | 構造 | 特徴 |
|---|---|---|
| COB方式 | LEDチップを直接基板に実装し、その上から樹脂でコーティングする比較的新しい方式 |
・高密度実装で高輝度・高解像度を実現しやすい ・基板に密着しているため放熱性や耐衝撃性に優れ、 保護コーティングで防塵・防湿性も高い |
| SMD方式 | RGBのLEDチップをまとめたパッケージを、基板の表面にはんだ付けする従来方式 |
・実績が長く、部品や製造ラインが成熟している ・モジュール構造で故障時に個別LEDやモジュール交換がしやすい |
COB方式は面発光で均一な表示になりやすく、表面が樹脂で覆われ耐久性にも優れているため、最近ではMAXHUB製品をはじめ多くのメーカーで採用されています。
詳しくはこちらのブログもご参照ください。
COB LEDの耐久性はなぜ高い?SMDとの違いを徹底比較し、最適な屋内用LEDディスプレイを選ぶ
導入検討時は、表示距離や使用環境に応じてピクセルピッチやLED素子を選定しましょう。
大型LEDディスプレイの構造は、「一体型モデル」と「モジュール型」に分けられます。
以下のように異なる強みがあり、導入環境や目的に応じた選定が必要です。
| モデル | 導入のしやすさ | 設置自由度 | メンテナンス性 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| 一体型モデル | 組立・設置が簡易で短納期 | サイズ・構成は製品仕様に準拠 | 製品による | 中小規模の会議室・受付・商業施設など |
| モジュール型 | 導入には設計・施工工程が必要 | 自由なサイズ・アスペクト比に対応 | モジュール単位での交換が可能 | ホール・アリーナ・屋外ビジョンなど大規模対応 |
一体型モデルは、表示パネル・制御装置・スピーカーなどを筐体内にまとめた製品で、短納期で導入できるのが大きな利点です。
省スペース設計かつ運用負荷も少ないため、企業の受付や会議室などでの導入が進んでいます。
製品によってはモジュール単位での交換に対応していないこともありますが、
MAXHUB「All in One LED V3シリーズ」
のように、予備モジュールが同梱され、メンテナンス性に優れた商品も登場しています。
一方でモジュール型は、大型に対応しメンテナンス性に優れており、空間に合わせて自由な設計ができる点が特徴です。
長期運用を前提とした施設や、設置条件が特殊な場所では有力な選択肢です。
設置場所のスペースや導入目的に応じて、両者のメリットを踏まえて製品を選定しましょう。

企業ブランディングや来訪者体験の向上を目的として、大型LEDディスプレイを受付やエントランスに設置する企業が増えています。
単なる表示装置ではなく、空間そのものの価値を高める戦略的ツールとして活用される流れが広がっています。
導入を成功させるには、以下のポイントを押さえましょう。
表示する内容や配置場所の工夫によって、大型LEDディスプレイは受付空間における情報発信や、印象づけの中心として役割を果たします。
大型LEDディスプレイを導入し、企業のブランド価値を体現する空間演出をしている企業は年々増えています。
例えば、東京都内の不動産関連企業では、対面での提案力やブランド訴求力を高めるためにMAXHUB「All in One LED Wall Plus」を導入。
リアルで臨場感のある映像と、スムーズなプレゼンテーション環境を両立させたことで、
来訪者との双方向コミュニケーションの質が向上し、企業イメージの強化に直結しています。
【導入事例を見てみる】
このように、大型LEDディスプレイは企業のブランドイメージを伝える手段のひとつとして活用が進んでいます。
無機質になりがちな受付やエントランスも、動きのある映像を取り入れることで、空間の印象は大きく変わります。
大型LEDディスプレイを使った演出では、企業紹介や製品映像だけでなく、季節や時間帯、イベントに合わせてコンテンツを柔軟に切り替える設計が効果的です。
視線を引きつける動きのある表現を通じて、ブランドの魅力を自然に伝えられます。
特に効果的とされる工夫には、以下のようなポイントがあります。
・コンテンツを季節や時間帯、イベントに応じて切り替える
・ロゴやブランド理念を映像で動的に表現する
・表示速度やリズムを調整し、印象に残る映像演出を実現する
・音やセンサーと連動させて、来訪者に反応する動的な映像を流す
このような表示に変化をもたせることで、企業の柔軟性や先進的な姿勢を印象づける演出が可能です。
大型LEDディスプレイの効果を最大限に引き出すには、来訪者の印象に強く残るような場所に設置することが必要です。
特に正面玄関の対面や受付背面といった、自然と視線が集まりやすい位置に設置すると、視認性が高まり伝えたい内容を届けやすいです。
来訪者の動線を踏まえた配置にすると、表示コンテンツの効果が高まり、印象的な空間を演出できます。
建築や内装と調和させることで、大型LEDディスプレイは単なる表示機器ではなく空間全体の演出装置として、企業イメージの向上に役立ちます。

大型LEDディスプレイの導入を成功させるには、導入目的の明確化から施工・保守に至るまで一貫した設計と検証を行い、
設置後のトラブルや追加コストを防ぐことが重要です。
導入における代表的な4つのステップは以下の通りです。
各ステップの要点を押さえて、大型LEDディスプレイの導入を成功させましょう。
まず初めに、大型LEDディスプレイ導入の目的と活用方針の明確化を行います。
「ブランディングの強化」「来訪者への情報提供」「製品・サービスの訴求」など、目的を明確にすると、必要なスペックや運用方法が明確になります。
表示するコンテンツの種類や視認距離、設置スペース、更新の仕組みなども整理しておくと、設計や機種選定がスムーズです。
検討段階では、以下の観点をあらかじめ整理すると、社内調整や見積依頼にも役立ちます。
| 確認項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 表示目的 | ブランド訴求/案内情報/企業理念 |
| 表示対象 | 来訪者/社内向け/通行人 |
| 設置方法 | 壁掛け/自立型/吊り下げ |
| 運用体制 | 社内運用/外部委託/CMS活用 |
あらかじめ要件定義を明確にして、大型LEDディスプレイ導入の効果を最大限活かしましょう。
導入の目的や方針が明確になったら、それに合った製品と信頼できる業者を選ぶステップに進みます。
以下は事前に確認したほうが良いポイントです。
| 確認項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| サイズ | 設置場所や効果に合わせたサイズを選ぶ |
| ピクセルピッチ | 設置場所の視認距離に適したピッチの製品を選ぶ |
| LED素子 | SMD方式かCOB方式か |
| 製品構造 | 一体型かモジュール型か |
| 設計・施工・保守体制 | ワンストップ対応の有無や、外注の関与状況を把握 |
| 見積金額の構成明細 | 施工費・配送費・CMS費用・保証などの内訳が明確かどうか |
大型LEDディスプレイは、視認距離や設置スペースに応じて、ピクセルピッチや画面サイズを調整する必要があります。SMD方式・COB方式といったLED素子の種類などもスペック選定の判断材料です。
さらに、製品の構造(モジュール型か一体型か)、業者の施工実績や保守対応なども比較検討が必要です。
価格だけでなく以上の観点で総合的に判断して、失敗のない選定をしましょう。
製品や業者が決まったあとは、実際の設置計画や下見調査を行い、現場に応じた設計を進めます。
設置業者と連携して次のポイントを事前に確認すると、設置後のトラブルや想定外の追加工事を防ぐのに役立ちます。
・ 設置スペースの寸法と下地の強度
・電源の位置と容量、配線経路
・吹き抜けや配管干渉など、特殊な施工条件
・熱こもりを防ぐ換気や放熱設計の検討
現地調査の段階で事前に細部まで詰めると、全体計画の精度が高まり、スムーズで効率的な導入につながります。
大型LEDディスプレイの施工では、設置精度や運用・保守管理の両立が基本です。
施工の段階から運用後まで一貫して検討することで、長期的な安定稼働と費用対効果の最大化が図れます。
以下は、時系列に沿って押さえておきたいポイントの一覧です。
| フェーズ | 主な対応内容 | 目的・ポイント |
|---|---|---|
| 施工 |
・耐震固定 ・電源配線 ・放熱対策の実施 ・水平垂直の設置精度の確保 ・通電再生テストの実施 |
設置不良やトラブルを防ぎ、安定稼働の基盤を整える |
| 運用 |
・CMS ・再生機器の操作ルール整備 ・映像更新の運用フロー設計 ・社内運用体制の構築 |
日常の映像更新や運用を円滑に進め、担当者の負荷を軽減 |
| 保守管理 |
・定期点検 ・画面クリーニングの契約化 ・画素欠けや表示異常の対応フロー整備 ・長期運用に向けた記録管理 |
長期的に品質を維持し、トラブル発生時も迅速に対応できる体制を構築する |
大型LEDディスプレイのような表示機器は「設置して終わり」ではなく、表示するコンテンツの更新や保守管理を含めた運用全体が重要です。
導入後も継続的に価値を発揮させるためには、各フェーズを切り離さず一連のプロセスとして計画・実行しましょう。

受付やエントランスは、企業の第一印象を左右する重要な接点です。
そこに大型LEDディスプレイを取り入れることで、企業の世界観や先進性を映像で印象付ける演出が可能です。
液晶モニターやプロジェクターでは実現が難しい鮮明な映像と高い訴求力により、ブランディングや来訪者対応にも効果を発揮します。
導入にあたっては、目的の整理や設置環境の確認、適切な製品タイプの選定が欠かせません。
仕様や設置条件を見極めて計画すれば、長く活用できる空間価値の向上が期待できます。
例えば、
MAXHUB「All in One LED V3シリーズ」
は、省スペース設計ながら高輝度・高精細を両立し、受付やホールでの映像演出に最適です。
空間の印象を刷新し、企業の顔をアップデートする手段として、大型LEDディスプレイは有効な選択肢です。
もし商品の選び方や導入の進め方に迷うことがあれば、お気軽にご相談ください。
お問い合わせはこちら:
https://nicemobile.jp/contact/