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2024年09月06日
Microsoft社の会議室向けソリューション、Teams Rooms。
テレビ会議システムの代替手段としても注目を集めています。
そこでこの記事では、Teams Roomsの特徴やメリット、テレビ会議システムとの違いについて解説するとともに、効果的な運用方法もご紹介します。
テレビ会議システムとは、会議室に専用の機器・回線を使用して接続するシステムです。
WEB会議が普及する以前から、遠隔地にいる参加者を映像と音声でつなぎ、リアルタイムにコミュニケーションを確立してきました。
普段業務を行っている拠点同士をつなぎ、それぞれの会議室から複数人で会議に参加できます。
最近のWEB会議システムとの違いは、扱う機器と回線にあります。
テレビ会議システムの場合は、それぞれ専用で用意することが必要です。
一方、WEB会議システムの場合、パソコンやタブレットなどの端末をインターネット回線に接続して使用します。
テレビ会議システムのメリットは、その安定性です。
専用回線を使用することで安定した通信を実現し、高品質な映像や音声のやり取りが可能となります。
さらに、システムも専用のものを使用するためセキュリティレベルも高く、重要な会議や機密性の高い内容を扱うのに適しているといえるでしょう。
一方で、テレビ会議システムのデメリットとして、高額なコストが必要な点が挙げられるでしょう。
テレビ会議システムのためにわざわざ専用の機器と回線を用意するため、導入コストやメンテナンス費用が高額になってしまいます。
また、専用機器や回線が備わった環境でしかテレビ会議に接続できません。
そのため特定の会議室でしかテレビ会議ができないといった、利用場所の制約もあります。
さらに、システムも専用のものを使用するため、チャットや画面共有といった最新のオンライン会議機能が使えないことも欠点といえるでしょう。
Microsoft Teams Roomsは、Microsoft社が提供する新しいWEB会議システムです。
従来のテレビ会議システムとWEB会議システム、それぞれの利点を活かしながら、より柔軟で機能的な会議環境を実現できます。
Microsoft Teams Roomsの特徴は、会議室に専用端末を設置して、インターネット回線をWEB会議に接続できる点です。
従来のテレビ会議システムでは、専用回線が必要だったため、回線を敷設した特定の会議室でしか利用できませんでした。
一方、Microsoft Teams Roomsはインターネット回線が利用できます。
そのため、ネットワーク環境さえ整っていれば、業務で使うパソコンなど他の端末と同じ回線が使用可能。
拠点や会議室を増やすとしても、簡単に導入できます。
Microsoft Teams Roomsでは、WEB会議で発生しがちなデメリットを克服しています。
それは、参加者が個別にデバイスを用意する必要がないという特徴にあらわれています。
従来のWEB会議システムでは、参加者がそれぞれパソコンやタブレットなどからWEB会議に参加する必要があります。
この場合、たとえば同じ会議室から複数人が同時に入ると、音声のハウリングや回線の遅延が生じることがあります。
また、参加者の数だけデバイスをそれぞれ設定しなければならず、煩雑な作業が必要です。
一方、Microsoft Teams Roomsでは、会議室に設置された専用デバイスを共有して使うので、参加者は手ぶらで会議に臨めます。
当然、端末は1つですからハウリングや回線の遅延も生じにくく、設定もタッチパネルで簡単に操作できます。
その他、Microsoft Teams Roomsの特徴については、別の記事で説明しています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
https://nicemobile.jp/news/mtr-1/
Microsoft Teams Roomsでは、Microsoft Teams Rooms専用のデバイスを使用します。
会議室にあらかじめ設置しておくことで、Microsoft Teamsの会議に最適化された音声や映像環境を構築。
マイクやスピーカー、カメラ、ディスプレイなどが連携し、オンライン会議でも、リアルさながらのシームレスな会議体験が実現できます。
Microsoft Teams Roomsの専用デバイスは、ミニPC、小型のタッチパネル(コントローラー)を基本とし、会議室の状況に合わせてマイクスピーカーやカメラを追加。
これらのデバイスが連携し合うことで、オンライン会議に最適な環境が構築できるのです。
Microsoft Teams Roomsの専用デバイスについては、別の記事で説明しています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
https://nicemobile.jp/news/mtr-3/
Microsoft Teams Roomsでは、通常のMicrosoft Teamsとライセンス体系が異なります。
Teamsでは、参加者個人ごとにライセンスが割り当てられます。
一方、Microsoft Teams Roomsは、会議室に設置する専用デバイスに対してライセンスが割り当てられます。
つまり会議室単位でライセンスを利用できるのです。
このライセンス形態の違いは、コスト面にも影響します。
Teamsは参加者の人数に応じてライセンス費用がかかりますが、Microsoft Teams Roomsでは専用端末を設置する会議室の数に応じて費用がかかります。
Microsoft Teams Roomsの専用デバイスについては、別の記事で説明しています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
https://nicemobile.jp/news/mtr-2/
高品質な映像を提供するため、適切なカメラの選定が重要です。
広角レンズや自動フォーカス機能を備えたカメラを選ぶことで、会議室全体を効果的に映し出せます。
参加者全員が画面に収まり、表情や動作が明確に伝わるようなカメラ設定が理想的です。
参加者の表情がしっかりと映る位置で調整すると、オンラインの参加者も会場の雰囲気がわかります。
WEB会議において音声品質は欠かせません。
クリアな音声のやり取りを実現するため、ノイズキャンセリング機能を備えたマイクと、高音質なスピーカーの選定が必要です。
会議室の大きさや形状に応じて、適切な機器を選びましょう。
すべての参加者の声が明瞭に伝わり、また遠隔地からの音声も聞き取りやすい環境を整えることが重要です。
ネットワークが不安定だと、会議中に映像や音声が止まり、会議の進行の妨げになりかねません。
そのため安定したネットワーク環境の整備が不可欠です。
高規格な無線LAN、もしくは有線LANの利用、十分な帯域幅や通信速度の確保など、ネットワーク環境には注意を払いましょう。
Microsoft Teams Roomsを導入する際は、会議室の設計にも注意が必要です。
利用する会議室や具体的な利用シーンを想定して、設計するとよいでしょう。
まずディスプレイです。
参加者全員が画面を見やすい位置に設置する必要があります。
参加者の座る位置とディスプレイとの距離を考えて、ディスプレイの大きさを選びましょう。
会議室の広さ別、MAXHUB「デジタルサイネージ」の最適な大きさ(一般的な会議の場合)
・ハドルスペース(5〜10㎡):43型(推奨視聴距離2.5m)
・小会議室(5〜10㎡):55型(推奨視聴距離3.5m)
・中会議室(10〜20㎡):65型(推奨視聴距離4m)
・大会議室(30〜50㎡):75型(推奨視聴距離4.5m)
・大会議室(60〜80㎡):86型(推奨視聴距離:5m)
・大会議室(80〜100㎡):98型(推奨視聴距離:6m)
続いて、カメラです。
参加者の表情がしっかりと映る位置で調整すると、オンラインの参加者も会場の雰囲気がわかります。
そして、マイクとスピーカーの配置も重要です。
発言者の声が明瞭に拾えるよう、マイクはテーブル中央に設置しましょう。
マイクは、発言者との距離を考え、最適な集音範囲のものを用意しましょう。
スピーカーは、音が反響しないよう、壁から離して設置するのがベストです。
集音範囲の目安は以下の通りです。
・4名程度のハドルスペースに最適なマイクスピーカー:集音範囲1m程度
・6名程度の小会議室に最適なマイクスピーカー:集音範囲1〜2m
・8名程度の中会議室に最適なマイクスピーカー:集音範囲2m程度
・10名程度の大会議室に最適なマイクスピーカー:集音範囲2〜3m
・12名程度の大会議室に最適なマイクスピーカー:集音範囲2〜3m
・15名程度の大会議室に最適なマイクスピーカー:集音範囲3〜4m
Microsoft Teams Roomsを導入する際、会議室の予約管理についても見直すと良いでしょう。
一般的には、Microsoft 365のOutlookカレンダーと連携させる方法が用いられます。
会議室をOutlookのリソースとして登録することで、予約の管理が可能です。
また、会議室のディスプレイに予約状況を表示することも効果的でしょう。
さらに、予約のルールを設定することも大切です。
会議の最小・最大時間や、予約可能な時間帯などを定めておくと、効率的な運用が可能になります。
会議室の予約管理は、Microsoft Teams Roomsの運用において欠かせない要素です。
Outlookとの連携を軸に、最適な管理方法を設計していきましょう。
こうした工夫により、Microsoft Teams Roomsの効果を最大限に引き出せるでしょう。
Microsoft Teams Roomsの導入に合わせて、最適な環境の整備も検討してみてください。
「MTRシリーズ」
MAXHUB「MTRシリーズ」はMicrosoft Teams Rooms認定の専用端末です。
会議室に常設することで、ワンタッチでTeams会議に参加できます。
会議室にいるメンバーは個別にPCを用意する必要がなく、複数人で行うハイブリッド会議の煩わしい準備が要りません。
Microsoft 365と連携することで、他のユーザーの状況を一目で確認したり、簡単にスケジュールを共有したりできます。
またMTRシリーズはハイブリッドワークのさまざまなシーンで活躍します。
オンラインとオフラインの会議はもちろんのこと、本社と支社のような遠隔地同士をつなぐ会議にも利用可能。
出張費などのコスト削減にも貢献します。
さらに、MTRシリーズのカメラ・マイク・スピーカーはすべて高性能。
オンライン会議でも同じ会議室にいるような、リアルでシームレスな会議体験を実現します。
ナイスモバイルでは、MTRシリーズを国内最安級でご提供可能。
初期費用を抑えて導入できます。
MTRシリーズを活用して、効果的なハイブリッドワークを実現してください。
「デジタルサイネージ」
MAXHUB「デジタルサイネージ」は、デジタルサイネージに特化したシンプルな機能とデザインを採用したディスプレイです。
鮮やかな映像出力と高音質再生が可能なスピーカーを搭載しています。
43〜98型までの豊富なサイズ展開で、設置場所や用途に合わせた幅広いシーンで活躍します。
Microsoft Teams Roomsは、従来のテレビ会議システムとWEB会議システムの長所を活かしつつ、より柔軟で機能的な会議環境を実現した、新しいWEB会議システムです。
適切な機器の選定とセットアップ、効果的な運用方法を実践することで、ハイブリッドワークに対応した理想的な会議環境を構築できます。
組織の規模や業務の特性に合わせてMicrosoft Teams Roomsを導入・活用することで、コミュニケーションの質を高め、業務効率の向上が期待できます。
Microsoft Teams Roomsを活用し、より生産的で効率的な会議DXを進めていくことが、これからのビジネスの成功につながるのです。