
プロジェクター利用時に抱えていた視認性や情報共有の課題解決のため、ミーティングボードを導入。オンライン会議や面談の準備の手間を削減するとともに、授業での作品講評や情報共有の質を向上させ、教育・校務の両面でICT活用の可能性が広がりました。
本学の図書館内にあるラーニングコモンズ(学生の学習支援を意図して大学図書館に設けられた場所を指す)、
私たちは「メディア・ステーション」と呼んでいるのですが、そこでは学生がPCやタブレットの画面を共有しながら、
少人数のゼミやグループワークを行う場面が増えていました。
以前はプロジェクター1台とホワイトボード3面で対応していたのですが、
プロジェクターを使う時はどうしても部屋を暗くする必要がありました。
すると、書き込みが見づらくなりホワイトボードとプロジェクターの併用に課題を感じていました。
また、学生による共同制作の広がりに伴い、大型ディスプレイ等の設備の活用方法も従来とは異なる形へと変化しています。
映像編集画面を複数人で共有しながら意見交換を行うなど、
グループでインタラクティブに映像制作を進める活用方法が見受けられます。
大画面で共有しながら、必要に応じて書き込めるような環境は欲しい。
ただ、公立大学という性質上、設備投資にはどうしても慎重になります。
過去に電子黒板の導入を検討したこともありましたが、費用対効果の面で承認が得られず、
結果として表示用モニターの導入に留まっていました。

今回の導入は、ナイスモバイルが実施していた
【全国の学校にMAXHUB「All in One Meeting Board V6 CFシリーズ」100台寄贈キャンペーン】がきっかけでした。
本学では教育現場におけるICT活用の可能性を検証する目的で、
MAXHUB「All in One Meeting Board V6 CFシリーズ」(以下、ミーティングボードという)を1台寄贈いただきました。
「これはぜひ試してみたい」という気持ちが大きかったですね。
小学校・中学校・高等学校では、GIGAスクール構想などを背景に、生徒がICT機器に触れる機会が当たり前になっています。
そういう教育を受けてきた学生が大学に入ってくるわけですから、大学側の環境だけが昔のままではよくないだろうと感じていました。
ただ、お金をかければよい教育ができる、という単純な話でもありません。
使いこなせる教員や職員がいて、授業や会議の中でどう活かせるのかを検証していく必要があります。
ミーティングボードはカメラ・マイク・スピーカー・Windows OSが1台にまとまっているだけではありません。
WEB会議やホワイトボード機能への書き込み、容易な画面投影までできるので、
本学の現場でICT活用の「引き出し」を増やすきっかけになると感じました。

導入後、特に効果を感じているのがオンライン会議や面談等での活用です。
コロナ禍を機に、面談等もオンラインで行う機会が増えました。
以前は、表情までしっかり届けようとすると、WEBカメラをセットして、
話している人に合わせてカメラの画角を調整するような対応が必要でした。
場合によってはカメラマンやスイッチャーのような役割を職員が担うこともあり、手間がかかっていましたね。
ミーティングボードを使うようになってから、カメラのオートフレーミングや話者追随の機能が非常に便利だと感じています。
以前は、相手から見ると誰が話しているのか分かりにくかったり、
こちらの口元や表情が伝わりにくかったりしましたが、今は複数の参加者がいても自然に会話している雰囲気が出せます。
本学は全館でWi Fiが使えるので、ミーティングボードが1台あればすぐにオンライン会議ができるのが、とにかくありがたいですね。
PC・カメラ・マイク・スピーカーをそれぞれ準備する必要がなくなり、会議や面談の立ち上げがかなり楽になりました。

大学の事務局でも、ミーティングボードは頻繁に活用しています。
外部の会社から新しいシステムやソフトウェアの紹介を受ける際に、WEB会議形式で伺う機会が多いのですが、
以前は1台のPCを職員数人でのぞき込みながら話を聞くこともありました。
画面が小さいと、細かなUIや操作の流れが見えにくかったのですが、
今は自分のPCからワイヤレスドングルでミーティングボードに投影し、
部署のメンバー3人ほどで同じ画面を見ながら説明を受けることができるようになりました。
大きな画面で見られるだけで、認識のすり合わせがしやすくなります。
画面上のどこを見ているのか、どの操作が課題なのかをその場で職員同士にて共有できるので、会議の密度も上がりましたね。
また、本体にWindows OSが入っているため、用途によっては端末単体でも操作できる点も面白いところです。
単なる大型ディスプレイではなく、会議や検証の場を支える道具として使えるところに、導入した価値を感じています。

当初は学生同士のミーティング利用を想定して導入しましたが、現在は授業や作品講評の場面でも活用が広がり始めています。
特にデザイン学部では、授業「プレゼンテーション技法」において学生作品の評価や講評に活用されています。
これまでも作品へのコメントやアドバイスは行っていましたが、ミーティングボードのホワイトボード機能を活用することで、
作品を表示しながらその場で書き込みができるようになりました。
コメント内容をデータとして保存・共有できるため、学生が後から振り返りやすくなることも期待しています。
また、本学ではインタラクティブな作品制作に取り組む学生も増えています。
ミーティングボードはマルチタッチに対応しているので、ゲーム開発や体験型コンテンツの制作など、
従来のディスプレイでは実現しにくかった学びにも活用できる可能性があります。
実際にデザイン学部の教員からも関心が寄せられており、新たな表現手法や学習環境の創出につながることを期待しています。

学生の開発したミーティングボード用ゲームアプリ

直接画面に書き込めるので、作品の評価や講評が楽に
今後は、まずミーティングボードを扱える人を学内で増やしていくことが大切だと考えています。
一度ナイスモバイルのデモンストレーションを受けた職員は、すぐに使い方を覚えて、
誰かに聞かれた時にも「あ、それはこうやるんですよ」と言えるようになりました。
そういうキーマンが増えないと、せっかくの機能も広がっていきません。
ホワイトボード機能やメモ転送機能も、ワークショップで意見を出してグルーピングするような使い方ができる、
と魅力を感じているので、使い方をスムーズに伝える工夫をしていきたいですね。
活用の可能性としては、国際交流にも期待しています。
本学では海外の大学との交流も盛んで、海を越えて学生同士が交流する場面もあります。
録画を見るのと、リアルタイムで相手と話すのとでは臨場感がまったく違うので、
ミーティングボードでWEB会議ができたらと考えています。
また、共創空間にミーティングボードを置き、産学・官民連携の打ち合わせや勉強会に使うことも考えています。
将来的には教授会などのペーパーレス化、AIで作成した資料や動画を活かしたプレゼンテーションにもつなげ、
限られた時間の中でより分かりやすく、効率的に伝えられる学内環境をつくっていきたいですね。

| URL | 公立大学法人 静岡文化芸術大学 |
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