毎年のように発生する自然災害により、
遠隔地の現場が近年増加傾向に。
そんな中2024年4月から時間外労働時間の
上限が設けられたため、本社と現場間の移動時間
削減にミーティングボードを活用しています。
台風をはじめとした自然災害により、山間部の土砂崩れが毎年のように発生し、
街中の仕事より遠隔地の現場が近年増えています。
本社から現場までは片道1時間30分程かかることがあるのですが、週に一度は必ず、
現場に出向いていた現場担当者たちに本社へ戻ってきてもらい、進捗の報告などをしてもらっていました。
しかし、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」が
2019年4月1日に施行され、建設業では2024年4月より時間外労働時間に罰則付きで上限が設けられることに。
これを機に働き方や業務を見直し、本社と現場間の移動時間の削減に取り組みたいと考えていました。
最初は一般的なモニターを導入しようと考えていましたが、
販売店にMAXHUB「All in One Meeting Board」(以下ミーティングボードという)を紹介していただきました。
決め手となったのは「ホワイトボード共有機能」です。
これを活用すれば本社と現場で共通のホワイトボードを見られるだけでなく、
お互いに文字を書き込んだり、資料を挿入したりでき、遠隔地とのコミュニケーションが円滑になるのではと感じ、導入に至りました。
導入前は週に一度現場に出向いていた現場担当者たちに本社へ戻ってきてもらい、
進捗の報告などをしてもらっていました。
ミーティングボードを本社と一部の現場に導入してからは、
本社に戻らず現場から、対面と変わらない温度感で、
顔を合わせながら報告を受けられるように。
結果として、場所によっては片道1時間30分程かかっていた
本社から現場までの移動時間を削減できるようになったことで、
時間外労働時間を減らすことに成功しました。
それだけではなく、現場担当者が自動車を運転する機会が減ることにより、
交通事故発生の確率も下げられたと考えています。
ただ業務改善ができただけでなく、現場担当者の安全を守れるようになったので、
ミーティングボードを導入してよかったですね。
現場事務所に設置いただいたミーティングボード
本社では、完成検査日程や会議日程、イベントなどチームの予定を
ブラウザ上のスケジュールにまとめ、ミーティングボードに常時表示しています。
ミーティングボードはPCのようにインターネットへ接続できるため、
各予定がリアルタイムに更新され、検査の予定や夜間工事予定がすぐ確認できます。
それだけでなく、ミーティングボードから更新もできるのが良いですね。
スケジュールは各々のPCからも編集・確認ができるのですが、
PCを持たずに何かを取りに行く際や、現場からの帰りに本社へ立ち寄ることがあるので、
そのついでに検査の予定を追加するなど、更新ができるので便利です。
ミーティングボードを設置している前のデスクで打ち合わせをよくするので、
その場でスケジュールへ予定を反映させることもあります。
やはり大きい画面でスケジュールを見られるというのが、
情報共有しやすく助かっています。
土砂崩れやトンネル、橋、河川、港湾などの土木現場では、
現場事務所を付近に設置できません。
そのため、現場監督が現場の確認をする際には自動車に乗って
確認にいくのですが、時間の浪費に繋がっていました。
そこで、現場に定点カメラを設置し、直接現場に行かずとも各々のPCから状況を確認できるようにしました。
ミーティングボード導入後は、この定点カメラの映像を現場事務所はもちろん、
本社でも常時現場の状態を常に表示しています。
ミーティングボードに現場の状況を常に表示することで、
雨が降った次の日には水が流れて、土砂が崩れている様子が分かったり、
海が近い現場では波の影響を受けていることがすぐに分かったりしやすくなりました。
なにか異常に気付き次第、現場にいる現場担当者等へ連絡をとって安全確認を行っています。
また、一日どのぐらいの土量が出ているのかを映像から確認することで、
作業が遅れている・進んでいるということを判断することにも活用しています。
ミーティングボード導入前も各々のPCから定点カメラが映す
現場の様子を確認できましたが、大画面に表示させることで多くの目に留まり、
同じ映像を見ながら事務所内で情報共有や議論がしやすくなりましたね。
電話など言葉だけでの情報共有の場合、形など表現しにくい場合がありますが、
本社にいる者が現場の現場担当者と同じものを見ながら、判断をできるというのが魅力です。
更に協力会社との打ち合わせでは、
ミーティングボード上に表示された現場の映像を見ながらやりとりができるように。
普段PCで行っている業務を中断して、定点カメラの映像を立ち上げる必要がなくなり、
業務効率の向上を感じています。
左上の画像以外3つは定点カメラが映す現場の映像
弊社では2017年から建設ICTの内製化を会社として取り組んでいます。
その一環として、ドローンに搭載したレーザーにより取得した工事予定場所の地形のデータを、
3DCAD(3Dのデータを活用して住宅や部品の設計を行うためのソフトウェア)に取り込み、
完成の3Dデータと重ね合わせることで、工事完了後のイメージを作成しています。
この工事完了後のイメージも、ミーティングボードの大画面に表示することで、
施主と完成イメージを共有しながら、設計と現地との差異等について打ち合わせがしやすくなりました。
以前は、平面と断面図のみで完成図を施主へ提出していました。
しかし、図面だけでは施主がイメージしきれておらず、工事完成後に
「思っていた完成と異なるので直してほしい」というような食い違いが発生することが珍しくない状況でした。
今では事前に完成イメージを分かりやすく共有できるようになり、
こういったトラブルの回避にも一役買ってくれています。
ミーティングボードに表示したCADデータ
現場では協力会社に安全確認書類へサインをもらう必要があり、
今までは現場事務所で何人分も紙で出力し、各々に書いてもらって集めていました。
しかし今ではミーティングボード上に安全確認書類を表示し、
画面上でサインを書いてもらい、役所に提出するため直接ミーティングボードから印刷しています。
その結果、書類の回付・回収の手間を削減し業務効率化を実現できました。
このようにミーティングボードの活用方法は現状でも多岐に及んでいます。
現場でも今後さらに習熟度が上がり、どういった使い方をすれば便利なのか、
より理解と知見が深まっていくと良いなと考えています。
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