リリース情報
2025年12月25日
ITで会議DXを支援するナイスモバイル株式会社(本社:長野県松本市 代表取締役社長:高学軍)は、MAXHUB「All in One Meeting Board V6 CFシリーズ」
(以下、ミーティングボード)の営業活動に使用していたデモ機をメンテナンスし、全国の小学校から大学、教育委員会等の教育機関に計100台寄贈を実施しました。
2024年11月から順次寄贈し、設置から3か月が経過した時点での活用状況や、GIGAスクール構想の現状を把握するため、寄贈先を対象にアンケート調査を実施。
調査の結果、回答のあった71件のうち、ミーティングボードを授業で活用していると回答のあった64の教育機関のうち 40件が「教育活動の環境が良くなった」と回答し、
「良くならなかった」とする否定的評価は 0件。
導入後3か月で約62%の教育機関が教育環境の改善を実感するという結果となりました。
今後の教育活用に対する意識も明らかになり、回答のあった71教育機関のうち約68%が「教育を活用した先進的な取り組みを行いたい」、
約62%が「大学や企業とオンラインで連携し、学びの機会を広げる取り組みに興味がある」と回答が得られました。

2019年に文部科学省が打ち出したGIGAスクール構想から6年が経過し、日本の教育現場では1人1台端末や、大型提示装置(*1)等、基盤の整備が全国的に進みました。
例えば、普通教室での大型提示装置の整備率は2025年3月1日時点で91.0%(*1)です。
一方で、その整備が進んだからこそ、教育現場からは「大型提示装置は整備されているが、十分に活用されていない」「機器ごとに操作や接続方法が異なり授業準備や切り替えが負担になっている」
「予算や調達条件の制約から、現場ニーズと合致しない機器が導入されている」ような課題が多く聞かれるようになっています。
さらに、1人1台端末や大型提示装置の更新時期が重なる2025年前後は、いわゆる「NEXT GIGA」と呼ばれる次のフェーズへの移行期にあたり、
単なる更新ではなく、利活用の質そのものが問われる局面を迎えています。
こうした状況を踏まえ、授業や校務に必要な機能を1台に集約したミーティングボードを教育機関に寄贈することで、教員等の運用負荷を軽減し、
より実践的で効果的な教育の活用につなげていただきたい、日本の教育をさらに発展させたいという想いで、この度の寄贈を実施しました。
教育を取り巻く議論では、整備率や導入台数が注目されがちですが、本当に重要なのは「現場で無理なく使われているか」「教育活動の改善につながっているか」 という実態です。
そこで本寄贈では、導入直後の印象ではなく、実際に一定期間使用した後の評価や、現在教育機関が抱える課題を把握するため、各寄贈先において設置から3か月後を目安にアンケート調査を実施しました。
調査対象:ミーティングボード寄贈先である学校・大学・教育委員会等の教育機関
回答数:71件
対象:調査方法:オンラインアンケート
調査時期:2025年3月31日~10月27日
実施タイミング:各寄贈先への設置3か月後
多くの教育現場では、既に大型提示装置が整備されているにもかかわらず、利活用が進んでいない声が後を絶ちません。
そのような環境下で、導入後わずか3か月という短期間で「良くならなかった」とする否定的評価が一切なく、約62%が「環境が改善した」と回答した点は、
ミーティングボードが備える直感的な操作性や、カメラ・マイク・スピーカー・Windows OSが1つにまとまっている点が、
現場のニーズに合致していた結果と考えられます。

調査では、今後の教育活用に対する意識も明らかになりました。
回答のあった71教育機関のうち約68%が「教育を活用した先進的な取り組みを行いたい」と回答、
約62%が「大学や企業とオンラインで連携し、学びの機会を広げる取り組みに興味がある」と回答。
これらの結果から、教育現場では活用が一定程度定着し、探究学習やSTEAM教育、産学連携といった次の教育展開を見据える段階に入りつつあると考えられます。


回答のあった71教育機関のうち約66%がオンライン会議を実施。回答のあった71教育機関のうち約55%がオンライン授業の実施。
オンライン活用は進む一方、授業での本格的な活用は定着途上にあります。
具体的な課題に対する設問では、オンライン会議・授業を問わず「準備や片付けに時間がかかる」という運用上の手間や、
「カメラ・マイク・スピーカーの性能に課題がある」という現場ニーズと合致しない機器が導入されていることが首位となりました。
NEXT GIGA期におけるさらなる環境整備や、運用支援の重要性が改めて浮き彫りとなったと考えています。




文部科学省の調査でも示されている通り、普通教室への大型提示装置の整備自体は全国的に進んでいますが、
調査から、普通教室・特別教室を問わず、比較的安価なプロジェクターやディスプレイが多く導入されているという結果が明らかになりました。


現在使用している大型提示装置に関する課題について、複数選択式で調査を行ったところ、「スタンドや設置場所の制約で移動ができない」が最も多く、
次いで「画面サイズや解像度が授業に適していない」、「外付け機器の故障が多い」といった回答が多い結果に。
多くの教育現場で現場ニーズと合致しない機器が導入されており、何らかの使いづらさや運用上の課題を感じていることが明らかとなりました。

今回のアンケート調査により、教育現場ではICT機器の活用が一定程度定着しつつあり、
探究学習やSTEAM教育、産学連携といった次の教育展開を見据える段階に入りつつあると考えられます。
寄贈教育機関の中から、探求学習や産学連携に取り組む中でミーティングボードをご活用いただく3校に取材をさせていただきました。
―全員と目があう会議や授業を目指して
課題:ハイブリッド形式の授業や会議では、参加者が各自の端末を見るため、同じ空間にいながら目が合わず、
対面とオンラインの双方でコミュニケーションが分断されていた。また、音響設定の手間や、オンライン参加者が議論から置き去りになる点も課題だった。
効果:ミーティングボードの導入により、機器設定の手間なくハイブリッド授業を開始でき、全員が同じ画面と視線を共有できる環境を実現。
板書の共有や画面投影が容易になり、対面・オンラインを問わず一体感のある議論や国際交流が可能に。


―オンライン交流会で国内外とつながりを
課題:3Dプリンターやレーザーカッター等を完備した「STEAM Lab.」での活動を通じ、国内外の同年代の生徒と気軽に交流できる環境づくりを目指していた。
対面での交流は日程調整の負担が大きく、オンライン接続時、従来の機器構成では準備や配線に手間がかかっていた。
また、外部とのつながりを生徒が実感できる場の実現を目指していた。
効果:ミーティングボードの導入により、電源を入れるだけでオンラインでの交流会を開始でき、国内外の学校と気軽につながる環境を実現。
広角カメラによって空間全体を共有でき、3Dモデリングのレクチャー時等、設備の準備時間を短縮しつつ、わかりやすい指導が可能になった。


―探究学習によりよい環境を目指して
課題:共創空間「VIVISTOP NITOBE」では、多様な授業・探究活動を行う中で、有線接続による投影トラブルや端末・OS差による接続不良が発生し、
進行に支障をきたしていた。
また、外部とのオンライン接続ではPCから空間全体を映せず施設の魅力を伝えづらく、ハイブリッド形式の授業は運用の難しさから実施が難しい状況だった。
効果:ミーティングボードの導入により、端末やOSを問わず即座に資料や画像を共有できる環境を実現。授業の補助表示や個別フォロー、探究学習での協働作業が円滑に。
外部とのオンライン接続では施設の雰囲気を見せやすくなり、ハイブリッド形式の授業の開催ハードルを下げられた。


今回の寄贈およびアンケート調査を通じて、教育は「導入」から「使いこなし」へと移行する過程にあり、
その初期段階において オールインワン型の環境が一定の有効性を持つ可能性が示されました。
実際に本寄贈にてミーティングボードをご導入いただいた学校では、授業でのご活用はもちろん、職員会議や他校、海外との交流など、
これまで電子黒板が担ってこなかった役割でもご活用いただいていました。
ICT環境の多様化に伴い、電子黒板に求められる機能やスペックにも、新しい潮流が来ていると実感しております。
ナイスモバイルは今後も、教育現場の実態に寄り添いながら、日本の教育がNEXT GIGA期をより実りあるものとするための取り組みを続けてまいります。

MAXHUB「All in One Meeting Board」は、大型タッチパネルディスプレイにカメラ・マイク・スピーカー・PC等
授業に必要なハードウェア・ソフトウェアをすべて1台に搭載したインタラクティブホワイトボード(電子黒板)です。
この1台で教育DXを実現することができます。シンプルかつ自由な操作性で、だれでも簡単に使いこなせます。
AG強化ガラスのタッチパネルディスプレイを採用しているため、傷がつきにくく衝撃にも強いため、積極的に生徒が参加するスタイルの授業でもご活用いただけます。
また、カメラ・マイク・スピーカー・PC等を外部接続する必要がないため配線が複雑にならず、生徒が走り回るような環境でも足を引っかけるリスクを低減できます。