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2024年10月02日

変化する会議のあり方、進め方。いま求められる会議DXについて解説【2025/04/21更新】

会議は、ビジネスにとって欠かせない意見交換や意思決定の場です。
近年はリモートワークの普及に伴って、WEB会議も頻繁に行われるようになりました。
従来の会議は、参加者が同じ場所に一堂に会するものでしたが、WEB会議が導入されたことで、会議そのもののあり方も大きく変化しています。

企業としての競争力を高めるためには、業務リソースのなかで大きな割合を占める
会議のあり方や進め方、IT設備やインフラリソースを見直し、
新たな会議環境を構築することが求められているのです。
こうしたなか、私たちナイスモバイルでは会議DXを提唱。
会議の効率化による生産性向上をサポートしています。

そこで、この記事ではハイブリッド時代にあるべき新しい会議のあり方や進め方について解説。
会議を活性化させるポイントについてもご紹介します。

【2025/04/21更新】

会議をとりまく現状と課題

企業における会議の実態

あなたは、会議にどれだけの時間を使っているか把握していますか?
会議について尋ねたアンケート調査(*1)によると、1週間で会議に関わる時間は約5時間(*2)、じつに業務の10%(*3)にものぼることがわかりました。
会議は「企業の未来を決定する大事な場」である一方で、中には目的や成果が不明確な“無駄な会議”も少なくありません。
こうした非効率な会議の積み重ねが、企業全体の生産性に大きな影響を与えているのです。

*1 セルフ型ネットリサーチ| Fastaskでのアンケート結果(調査期間:2024年05月20日~ サンプル数:660)
*2 {1回当たりの準備時間(平均)33分+1回当たりの開催時間(平均)50分}×1週間における開催頻度(平均)3.7回=307.1分
*3 1週間あたりの労働時間が40時間(8時間×5日)として

会議の無駄がもたらす影響

会議の無駄がもたらす影響は多岐にわたります。
ここでは、とくに影響の大きい要素を4つ紹介します。

1つ目は生産性の低下です。
会議の無駄が多い状態では、会議の準備や片付けに時間と工数がかかってしまいます。
それにより、業務時間が圧迫され、生産性の低下につながるのです。

2つ目は社員のモチベーション低下です。
目的が不明確で結論の出ない会議では、会議への参加意欲が低下します。
さらに、こうした会議が続くと、業務全体へのモチベーションの低下も招く可能性があります。

3つ目は意思決定の遅延です。
次回の会議で再度議論する状態が続くと、決断の先送りが習慣化してしまいます。
すると事業全体のスピード感が低下し、ビジネスチャンスを逃す事態を招きかねません。

4つ目は創造性の阻害です。
形式的な会議では自由な発想が生まれにくく、とくに若手社員をはじめとしたマイノリティの声が埋もれがちになります。

これらの影響が複合的に作用し、組織全体のパフォーマンスを低下させているのです。
このほか、無駄な会議が企業に与える影響や改善策については、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらの記事も合わせてご覧ください。
会議には無駄が多い?会議DXを実現するための5つのポイント

会議が形骸化する原因

では、なぜこれほど多くの会議が形骸化し、無駄な時間が増えてしまうのでしょうか。
その要因について見ていきましょう。

まず、目的の不明確さが挙げられます。
「なぜこの会議が必要なのか」という基本的な問いが曖昧なまま、習慣的に会議が開催されているケースが多くあります。
とくに定例会議では、その傾向が顕著です。

参加者の選定ミスも大きな問題です。
本来参加する必要のない人が含まれていたり、逆に重要な意思決定者が欠けていたりすることで、効果的な議論や決定ができなくなります。

加えて、ファシリテーションの不足も見逃せません。
会議の進行役が不在、またはスキル不足により、議論が脱線したり、一部の参加者ばかりが発言したりする状況が生まれます。
また「会議をすること自体が仕事」という誤った認識や、上下関係を重視する組織文化が、自由な意見交換を阻害している側面もあるのです。

これらの問題は、単に会議のテクニックだけでなく、組織全体の文化や仕事に対する考え方に根ざしている可能性があります。
したがって、会議のあり方を根本から見直すためには、組織文化そのものを変革する視点も求められるのです。

なぜ会議の効率化が求められているのか

なぜ会議の効率化が重要なのでしょうか。
これには大きく3つの理由があります。

1つ目は、前述のように、会議に費やす時間は業務の約10%を占めるためです。
この時間を効率的に使うことで、他の業務により多くの時間を割くことができます。

2つ目は、意思決定の迅速化が必要なためです。
とくに、昨今は社会環境の変化が激しく、先行きが見通せない状況が続いています。
そのため、小回りの効く意思決定プロセスが求められます。
効率的な会議を実現することは、より迅速な意思決定にもつながるのです。

3つ目は、人材の流出を防ぐためです。
効率的で生産的な会議は、参加者のモチベーションを高めます。
参加者である従業員の満足度を高めることは、ひいては企業としてのエンゲージメントを高め、人材の流出を防ぐことにつながります。

会議の効率化は、これらの効果をもたらし、ひいては組織全体の求心力や生産性の向上に寄与するのです。

会議の本質と役割

会議の本来の意味と目的

では、会議の持つ本来の意味と目的は何でしょうか。

会議は、意見交換や意思決定の場です。
明確な目的を持って、適切な参加者が集まり、効果的なプロセスを持って
特定のテーマについて情報共有や意見交換、意思決定を行い、結果へのコミットメントを図ります。

明確な目的とは、なぜこの会議が必要なのか、どのような結果を期待しているのかを明らかにすることです。
また、適切な参加者とは、その目的を達成するために必要な知識や権限を持つ人々を指します。
効果的なプロセスは、限られた時間内で最大の成果を生み出すための進行方法を意味し、
結果へのコミットメントは会議で決定したことへの責任と実行力を表しています。

これらの要素が揃って初めて、会議は真の価値を生み出すことができるのです。
無駄な時間の多い会議は、これらの要素のどれかが欠けていることが原因と考えられます。

会議の種類別の役割

会議は一様ではなく、その目的によって異なる役割を持ちます。
主な会議の種類とその役割を理解することで、会議設計の基礎が見えてくるはずです。
ここでは、会議の種類を4つに分けて解説します。

1つ目は情報共有型会議です。
情報共有型会議の目的は、最新情報の共有や現状認識の統一にあります。
一方向的な情報提供が中心となるため、事前の情報提供と質疑応答の時間確保が理想的な形態といえます。

2つ目は問題解決型会議です。
問題解決型会議では、特定の問題に対する解決策の検討が行われます。
データにもとづく分析と創造的アイデアの組み合わせが特徴で、事前の問題定義と多様な視点からの議論が効果的です。

3つ目は意思決定型会議です。
意思決定型会議の目的は、複数の選択肢から最適な選択を決定することにあります。
判断基準と責任の所在の明確化が重要であり、選択肢と判断材料の事前準備、決定権者の参加が必要です。

4つ目は創造型会議です。
創造型会議では、新しいアイデアやイノベーションの創出を目指します。
自由な発想と建設的な議論の組み合わせが特徴で、心理的安全性の確保と多様性のある参加者構成が理想的です。

これらの会議の種類を混同すると、効果的な会議運営が難しくなります。
たとえば、創造型会議のなかで意思決定を急ぐと、十分なアイデア創出ができなくなりますし、情報共有型会議で深い議論を求めると時間が不足します。
会議の目的とそれに応じた適切な設計が、会議の効率化を高める鍵となるのです。

組織文化における会議の位置づけ

会議は、単なる業務の一部ではなく、組織文化を形成し醸成する重要な場です。
会議の運営方法やそこでの振る舞いは、組織の価値観や行動規範を反映します。

たとえば、上司が一方的に話し、部下が黙って聞くだけの会議が常態化している組織では、
階層的なコミュニケーションが当たり前となり、イノベーションが生まれにくい文化が形成されます。
一方、地位に関係なく自由に意見が言える会議文化を持つ組織では、多様な視点からのアイデアが生まれやすくなります。

会議のあり方を変えることは、組織文化そのものを変えることにつながるのです。
そのため、会議改革は単なる効率化の取り組みではなく、組織変革の重要な一環として捉える必要があります。

企業の未来を創る新しい会議のあり方「会議DX」

経営課題を解決し、企業としての優位性を確立するため、企業がまず取り組むべきは、会議の質の向上です。
そのために、私たちナイスモバイルでは「会議DX」を提唱しています。

会議は、意思決定がなされるビジネスのなかでも重要な場面です。
コミュニケーションのあり方を見直し、IT設備やインフラリソースを見直すことで、
企業としての競争力を高めるための新たな会議環境の構築が求められているのです。

私たちナイスモバイルでは、企業の競争力を高める会議環境を構築するためのさまざまなサポートを展開しています。
ここからは、会議DXと合わせて実装したい、新たな会議のあり方や進め方について解説します。

タイムパフォーマンスを向上させる

会議時間の管理で会議の無駄をなくす

会議の開始・終了時間を厳守することはもちろん、議題ごとに適切な時間配分を決めることが大切です。
タイムキーパー役を設置することで、より厳格な議事進行が可能になります。

会議資料準備の簡素化

また、会議の準備にかかる時間や工数の削減も大切です。
会議について聞いたアンケート調査(*1)によると、1週間で会議に関わる時間は約5時間(*2)、じつに業務の10%(*3)にものぼることがわかりました。
一つひとつの会議にかかるコストはわずかなものの、それも量が増えれば看過できない問題になります。

準備時間の削減には、チャットツールやペーパーレス化が効果的です。
目的や議題の確認や資料の共有などをチャットツールで事前に済ませることで、会議にかかる時間や手間を削減できます。

会議のための移動時間の削減

さらに、会議に出席するためには移動時間がかかります。
移動時間の削減には、WEB会議の活用が効果的です。
在宅勤務でも会議に参加できるようWEB会議を実施したり、支店間でWEB会議システムを導入したりすることで、移動時間の削減につながります。

WEB会議でも議論を活発化させる

自社の状況に合わせた最適なWEB会議ツールの選択

コロナ禍を経て、リモートワークが普及したことで、近年はWEB会議が多く実施されるようになりました。
WEB会議の実施には、最適なWEB会議ツールの選択が欠かせません。
自社の適切なWEB会議ツールを選択することで、より効果的なWEB会議が実現できます。

WEB会議ツールについての詳しい内容や選び方のポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。

WEB会議の効果的な進め方

WEB会議を効果的に進めるためには、事前準備が重要です。
ネットへの接続テストや資料の共有などを事前に行うことで、スムーズに会議を開始できます。
また、参加者全員のカメラをオンにすることで、対面会議に近い環境を実現できます。
さらに、発言ルールの明確化をしたり、コメントや絵文字によるリアクション、投票などの機能をうまく活用したりすることで、
コミュニケーションを活発化できます。

ホワイトボードツールの活用

アイデアの可視化にはホワイトボードが便利です。
従来の会議でも積極的に使われてきたホワイトボードですが、最近ではオンラインで利用できるホワイトボードツールも登場しています。
ホワイトボードツールは、オンラインの参加者も文字を書き込めたり、図表や付箋の追加ができたりするものもあります。
遠隔地の参加者ともリアルの会議さながらに、議論を活性化させることが期待できます。

WEB会議特有の注意点

WEB会議には、対面会議とは異なる注意点があります。
まず、通信環境の確認が重要です。
接続の安定性やセキュリティには注意しましょう。

また、バックグラウンドノイズへの配慮も必要です。
ノイズキャンセル機能などをうまく活用することで、相手の発言を聞き取りやすい環境を整えましょう。

さらに、複数の参加者が同じ会議室から入るようなWEB会議では、オンラインでの参加者も発言しやすくする工夫が必要です。
WEB会議では、非言語コミュニケーションの限界を意識し、より明確な言語化を心がけましょう。

心理的安全性を確保し、活発な意見交換を

参加者が自由に意見を述べる環境を整える

心理的安全性とは、参加者が自由に意見を述べたり、質問したりできる環境を指します。
心理的安全性を確保するためには、いくつかの点に注意が必要です。

発言の際は、批判するのではなく、建設的なフィードバックを心がけましょう。
また、失敗を学びの機会として捉える文化を醸成することも重要です。
すべての意見を尊重し、傾聴する姿勢を示すことで、参加者は自由に意見を述べやすくなります。

会議の進め方の工夫で心理的安全性を確保する

会議の進め方でも心理的安全性を確保できる工夫があります。
たとえば、会議の開始時にはアイスブレイクを実施してみましょう。
短い自己紹介や近況の共有、簡単なゲームなどを通じて、参加者がリラックスした状態になれるよう促します。
これにより会議内でのコミュニケーションを活発化させます。

また、会議の進行役としてファシリテーターを設定することも重要です。
議論の方向性を保ちながら、すべての参加者が発言できるよう配慮することが求められます。

さらに、参加者の積極的な発言を促すためには、質問技法を活用しましょう。
オープンエンド質問や具体化を促す質問、比較質問といった、さまざまな質問技法を適切に使い分けることで、より活発な議論を促せます。

事前準備から、議論、議事録、情報共有までをワンストップで効率化させる

事前準備での工夫

会議で必要な情報は事前に共有しましょう。
たとえば必要な資料は、チャットツールで参加者に配布。
事前に資料を読んでもらうことで、会議時間を有効活用できます。
また、会議の目的や議題も明確化し、事前に参加者に共有することが大切です。
これにより、参加者が準備を整えて会議に臨め、会議がスムーズに行えます。

参加者の役割分担

会議の目的に応じて適切な参加者を選定し、各参加者の役割を事前に決めておくことが重要です。
ファシリテーター、タイムキーパーなどの役割を明確にすることで、会議の進行がスムーズになります。

会議後のフォローアップ

会議後のフォローアップには、AIツールの活用が効果的です。
WEB会議の場合は、会議の録画を設定しておきましょう。
そのデータをAIツールに読み込ませることで、議事録の作成や決定事項の確認を自動化できます。

会議環境を整え企業のイメージアップを

適切な会議環境を整えることは、企業のイメージアップにもつながります。
WEB会議を効果的に実施できる環境が整うことで、自宅やサテライトオフィスからのリモートワークも実施しやすくなります。
これにより、オフィスワークとリモートワークを組み合わせるハイブリッドワークのような、より柔軟な働き方を実現。
イメージアップによる新たな人材の確保も期待できます。

どこでも誰とでも「ハイブリッド会議」を快適に行える環境を整える

ハイブリッドワークの導入には、オフィスワーカーもリモートワーカーも参加できるハイブリッド会議の実装が欠かせません。
ハイブリッド会議を快適に行うためには、適切な会議環境整備が必要です。
とくに拠点となるオフィスには、高性能なカメラやマイク、スピーカー、大型ディスプレイを設置した会議室を用意することで、リモートワーカーとも円滑なコミュニケーションが可能になります。

遠隔地とのコミュニケーションをより手軽に

ハイブリッド会議の環境が整えば、遠隔地とのコミュニケーションはより円滑になります。
遠隔地にいる相手とも、同じ空間にいるかのように気軽に話しかけ、打ち合わせができることで、社内のコラボレーションも加速するでしょう。
また、プロジェクト管理ツールやインタラクティブホワイトボードを導入することで、進捗状況やアイデアの共有も容易になります。

会議DXをアシストするおすすめデバイス

会議DXをこれ1台で実現する――MAXHUB「All in One Meeting Board」

  • MAXHUB「All in One Meeting Board」

MAXHUB「All in One Meeting Board」(以下、ミーティングボードという)は、会議に必要なハードウェア・ソフトウェアをすべて搭載したインタラクティブホワイトボードです。
オートフレーミング機能を備えた広角カメラ、高性能のマイク・スピーカーが搭載されており、会議に必要な機能がこれ1台にすべて収まっています。

ミーティングボードは、Windows OSを搭載。
これ自体が一台のパソコンとしての機能を有しています。
また、ホワイトボードとしての機能も充実しており、対面での会議やプレゼンでもその真価を発揮します。
さらに、遠隔地のミーティングボード同士を連携することで、双方から書き込みや資料の挿入が可能。
遠隔地とのコミュニケーションがより円滑化できます。
このように、ミーティングボード一つで、会議DXを実現。
WEB、リアルを問わず、さまざまな会議での生産性向上に寄与します。

ハイブリッド会議を低価格でレベルアップするMAXHUB「MTRシリーズ」

  • MAXHUB「MTRシリーズ」

MAXHUB「MTRシリーズ」はMicrosoft Teams Rooms(以下:Teams Rooms)認定の専用デバイスです。

Teams Roomsは、Microsoft社が提供する会議室ソリューションです。
会議室にあらかじめ専用デバイスを設置するので、会議の準備にかかる時間を大幅に削減できます。
また、リモート参加者の顔を大型ディスプレイに大きく映し出しながら、マイク・スピーカー・カメラが連携。
まるで同じ部屋にいるような臨場感を演出します。

Teams Roomsについては以下の記事で詳しく解説しています。
こちらも合わせてご確認ください。
ハイブリッドワークを快適にするMicrosoft Teams Roomsとは? ライセンスや専用デバイスについて解説!

会議への参加は、タブレットからワンタッチ。
会議室にいるメンバーは個別にパソコンを用意する必要がなく、複数人で行うハイブリッド会議の煩わしい準備が要りません。
Microsoft 365と連携することで、他のユーザーの状況を一目で確認したり、簡単にスケジュールを共有したりできます。

また、MTRシリーズはハイブリッドワークのさまざまなシーンで活躍します。
オンラインとオフラインの会議はもちろんのこと、本社と支社のような遠隔地同士をつなぐ会議にも利用可能。
出張費などのコスト削減にも寄与します。

ナイスモバイルではMTRシリーズを国内最安級でご提供。
初期費用を抑えて導入できます。
導入したい会議室や拠点が多い場合や、低予算で会議DXを実現したい企業様におすすめです。

まとめ

ここまで、いま求められる会議DXと、新しい会議のあり方や進め方について解説してきました。
会議DXを推進し、より効率的で生産性の高い会議を実現することで、企業全体の競争力向上にもつながります。
ぜひ、自社の状況に合わせて、最適な会議スタイルを模索してみてください。