教育現場において電子黒板が普及しつつあった
ことや、授業準備や板書に手間がかかっていた
ことからミーティングボードを導入しました。
導入後は手間が軽減できただけでなく、細かい
視覚情報が重要なデザイン学校との相性のよさを
感じられ、よりよい授業づくりが進みました。
本校は2020年に移転をしました。
移転を機に内装を新しくすることや、
GIGAスクール構想への取り組みによって、小中学校から幅広い教育現場へ
電子黒板が普及しつつあったことなどがきっかけとなり、
電子黒板を教室に設置しようと考えはじめました。
デザインを学ぶ授業では、Windows OS搭載のPCよりもiPadやMacを使用することが多く、それらと連携して使える電子黒板を探していました。
しかし、当時はiPadやMacと連携できる電子黒板が少なく、販売店に相談したところ紹介してもらったのが
MAXHUB「All in One Meeting Board」(以下、ミーティングボードという)でした。
グラフィックデザインに関する授業では、学生に見てほしい資料を紙で印刷していたため、
授業の準備に時間がかかってしまっていました。
紙の資料を配布することや、管理することにも手間を感じていましたね。
また、授業中は大きなアナログのホワイトボードに手書きで説明をしていました。
しかし、書いている間学生たちは待っているだけになってしまって、無駄な時間が発生している事に課題を感じていました。
アナログのホワイトボードの場合、1面を書ききった後に消す作業が発生します。
そのため、授業の中で書いて消して…を繰り返す必要があり、また消してしまうと
前の内容に戻って確認できないことにも課題を感じていました。
資料を投影して見せることができる電子黒板は他にもありますが、
学生の手元のタブレットでも同じ資料が確認できるミーティングボードは、導入した当時、とても画期的でした。
この機能によって、後ろの席からでも手元の端末に同じ画面が映るので、学生がどの席にいても情報の共有がスムーズになりました。
また、大きい教室の前後にミーティングボードを設置し、教室の中央にいる教職員が両方のミーティングボードに同じ画面を投影することで、
一度に多くの学生に対して分かりやすい授業を展開できるようになりました。
前述の通り、ホワイトボードに板書している間、学生たちは待っているだけの無駄な時間が発生していました。
しかし今では授業中に板書せずとも、資料を事前に準備すれば、ワンタッチで画面に投影できるようになったので、待機時間がなくなって効率的になりましたね。
また、ホワイトボードを使っていた頃は、書いては消して……の繰り返しで、
説明の途中で前の内容が確認できなくなることが多々ありました。
今は資料をスライド形式で見せることができるので、ページを戻して再確認することも簡単です。
ミーティングボードであれば、投影した資料の拡大や縮小が直感的な操作で簡単にできますし、解像度の高い図面やデザイン資料の確認も便利ですね。
加えて、タブレット等のカメラで映した教職員の手元を、ミーティングボードに投影することで、学生が教職員の周りへ
集まらなくても、筆づかいやカッターの扱いなど「手元の動き」を示せるように。
デザイン学校ならではですが、「筆先の角度」や「刃の扱い」など、細かい視覚情報が極めて重要なので、手元を拡大して見せられるのは本当に助かりますね。
一気に多くの学生が深く理解しやすい授業づくりができました。
さらに導入前は、紙の資料が中心だったので、配布の手間や管理も大変でしたが、
今はデジタルに移行して、ペーパーレス化も進んでいます。
タブレットのカメラで映す手元をミーティングボードに投影する様子
教職員たちだけでなく、学生たち自身もミーティングボードを使ってプレゼンすることが習慣になってきています。
たとえば修了制作や卒業制作では、1年または2年の集大成として作品をつくり、そのプレゼンを一人ひとりミーティングボードに資料を投影して行います。
その際、他の学科の学生たちがオンラインで見学できるように、ミーティングボードで接続することも。
また、本校は産学連携にも力を入れているので、企業の方が授業に参加してくださることもあります。
その際も、学生が自分の作品のプレゼン資料をミーティングボードに投影し、なぜこのデザインにしたのか、
コンセプトや構成まで一つ一つプレゼンするので、企業の方にも伝わりやすいと感じています。
何より、プロジェクターのような面倒な準備がいらないので、本当に楽です。
接続すればすぐ映る。この気軽さは本当にありがたいですね。
ミーティングボードに投影して反対側から学生がプレゼンを行っていた
グラフィックデザイン科では、1年生の後期のみ、オンライン授業を取り入れています。
学生たちはオンライン授業の日、自宅から受講し、教職員は学校からミーティングボードを活用して授業を配信します。
中には、東京で働くデザイナーがゲストとして、オンラインで授業に参加してくれることもあります。
コロナ禍をきっかけにミーティングボードを含むオンライン授業の環境が整ったことで、
新潟まで来ることが難しい卒業生とも、再びつながれるようになりました。
以前までは、どうしても校舎まで足を運んでもらう必要がありましたが、
今では場所に縛られずに授業へ関わってもらえます。
オンライン授業の日以外でも、悪天候などさまざまな事情により登校が難しい場合には、個別対応として、
教室のミーティングボードと学生のPCをオンラインでつないで授業に参加することもできるようになりました。
また授業以外でも、全校学生に一斉に伝えたいアナウンスがある時は、
各教室のモニターを繋げば全員にリアルタイムで届けられるように。
わざわざ集まらずに、同じ情報を同じタイミングで共有できるというのは、非常に効率的ですね。
当校は昨年度よりオンラインと登校を組み合わせた、ハイブリッド型授業を実施する学科を新たに開設いたしました。
学校でも自宅でも学生の学びに差が生まれないよう、
ミーティングボードを活用した柔軟な授業の実現を目指しています。
また、撮影スタジオやデッサン室などを完備した別館にいる教職員との連携は、ミーティングボードではない通常のディスプレイを使用して行っていますが、
授業でミーティングボードに慣れているので、思わずディスプレイをタッチしてしまうことも。
今後は教職員向けにもミーティングボードを導入し、授業以外の校務にも活用して業務の効率化を図っていけたらと考えています。
URL | 学校法人国際総合学園 新潟デザイン専門学校様 |
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