保育士の養成を目的としたスクーリングを実施していますが、
遠隔地からはPCやスマートフォンを用いて参加していました。
しかし、トラブルが多く、遠隔地への対応が片手落ちに…
そこでミーティングボードを活用し、遠隔地からでも簡単に
スクーリングに参加できる環境づくりを実現しました。
当法人は幼稚園の業界では特殊なのですが、
保育士になりたい高卒生を雇い、運営する6園いずれかで
保育補助の業務を行いながら、豊岡短期大学 通信教育部に入学して
保育士資格の取得を目指していただく制度(以下、保育教諭養成制度という)を実施しています。
資格取得のために大学のレポートや試験、教育実習、スクーリング等を行いますが、
学生が一人でレポートを書いたり試験を受けたりすることは、
高いモチベーションを維持しにくく、自分だけで勉強をするということ自体が
難しいと感じています。
そこで、モチベーション維持の対策として、
園長の1人が前職で塾講師をしていた経歴を生かし、試験対策とレポート作成を
こういう風にすればよいのでは、とスクーリングを細々と行っていました。
参加者が増えてきて手が回らなくなってきたときに、講師が1人増え、
試験対策とレポート作成を分担して教えるようになりました。
そのスクーリングは恵庭にある研修センターに
各園から集まっていただき行っていたのですが、
始めて2年目で、南幌みどり野幼稚園にも高卒生が入るようになったのです。
研修センターと南幌みどり野幼稚園間の移動は、車で片道時間40~50分程、
公共交通機関だと1時間以上かかってしまいます。
車を所有していない方もいますし、車で移動できたとしても事故の危険性があるため、
2拠点間でのオンライン上の連携が必要だと考えました。
そのような時に販売店様にMAXHUB「All in One Meeting Board」(以下、ミーティングボードという)をご紹介いただいたのが導入の経緯です。
ミーティングボードを導入する前は、PCやスマートフォン内蔵のカメラで
ホワイトボードを映しながら施設間を繋ぎ、スクーリングを開催していました。
しかし映像が見えにくかったり、光の反射で書いた内容が読めなかったりとトラブルが多かったのです。
一旦音声だけで参加いただき、ホワイトボードを撮影した画像や録画した動画を後で見てもらうような状況でした。
どうしても南幌みどり野幼稚園への対応が片手落ちになってしまっていたのです。
ホワイトボードが見えにくいのであれば、PowerPoint等で事前に資料を作成し、
画面共有すれば解決できるかもしれませんが、ホワイトボードに板書を行う形に比べると、大きな手間がかかります。
塾講師をしていたこともあり、その場でホワイトボードに書き込んで進める方がやりやすいという事情もありました。
そのような問題を抱えていた時に販売店様にミーティングボードをご紹介いただきました。
遠隔地でも共通のホワイトボードに書き込みができ、通話もできる「ホワイトボード共有機能」であれば
問題を解決できると感じ、導入の決め手になりました。
また、南幌みどり野幼稚園にて会議を行う際、
やはり移動に時間がかかるため、WEB会議ができる機器が欲しい、
という想いもあったので、カメラ・マイク・スピーカー・Windows OSが
一体となったミーティングボードは魅力的でしたね。
遠隔地とWEB会議を実施する様子
現状は研修センターと南幌みどり野幼稚園の2拠点を
ホワイトボード共有機能を活用して接続しスクーリングを行っています。
ホワイトボード共有機能なら、お互いに共通のホワイトボードに書き込みをしながら通話ができます。
そのため、参加者が施設間の移動が不要になっただけでなく、
それぞれの施設に講師がいる場合でも、授業の度に設定やセッティングを変えず、
スムーズなスクーリングを実施できるようになりました。
さらに、当法人の対面/WEB会議では、
PCから資料をワイヤレスドングルで投影するようになりました。
元々一族経営だったこともあり、会議は家族会議のような形で開催していたのです。
話した内容が残っていなかったり、話が脱線に脱線を重ねて、結局何の話だったのか分からなくなったりすることもしばしば。
会議をきちんとカタチにしようと動き始めたのと同時にミーティングボードを導入したので、
主題が書かれた資料をPCからミーティングボードに投影するようにしました。
ミーティングボードは会議中のホワイトボードの様な役割ですが、
PCの画面を投影しながら、PCを操作するとミーティングボードにも反映されるので、
誰かが立ってホワイトボードに書き込む必要がなくなりました。
話している内容を書記担当者にその場でPCから入力してもらうことで、
全員が内容を振り返りやすくなり、話が脱線した時にも軌道修正がしやすくなりましたね。
ホワイトボード共有機能を活用しスクーリングを行う様子
感染症対策として、園内に保護者様入れない期間があったのですが、
玄関にミーティングボードを設置し、スマートフォン等で撮影した動画を投影することで
お迎えに来られた保護者の方向けに、子どもたちの日中の様子を紹介できました。
動画だと、文字や写真では伝わりにくい動きも見られるので分かりやすいと、保護者の方からも好評でした。
好評につき、参観日や行事で保護者様がご来園される際には
「子どもたちはこんなことをして遊んでいました」というような内容で、
動画や写真を繋いだ映像をご覧いただきました。
園児募集の説明会でもミーティングボードに資料を投影しましたね。
簡単に大画面へ資料を綺麗に投影できるので、先生方の負担もなく、
保護者様にとっても分かりやすい説明ができているのではないかと思います。
また、子どもたちと何かに取り組む前に事前学習を行うのですが、
導入前は絵本を複数冊用意したり、プリントを用意したりして、
好きに見てもらうような形で行っていました。
導入後はミーティングボードを活用して調べものを行うように。
簡単に映像を大画面で表示でき、全員で同じものを見られるので、
園児たちの理解が早いように感じます。
例えば、蝶をテーマに作品を作る際の事前学習では、
世界にはこんなに様々な蝶々いるのだということを検索して画像で見せられたので
作品制作の導入が非常にスムーズでした。
蝶が飛んでいる様子など、動画も大画面で見られるので臨場感があり、
子どもたちの集中が途切れにくいように感じます。
園児への事前学習をミーティングボードに資料を表示して行う様子
南幌みどり野幼稚園以外の幼稚園は恵庭市内ですが、市内といっても
移動には5~10分かかり、その準備時間を含めると30分近くかかってしまいます。
園長先生が他の園や研修センターに移動して会議に参加となると、
園長先生不在の間に起こったことへ即座に対応しづらかったり、
園内での対応に追われ、会議に最後まで参加できなかったりすることがあります。
そういった移動にまつわる問題を解決するためにも、グループの幼稚園すべてにミーティングボードを導入できたらと考えています。
幼稚園間の移動をせずとも、もっと気軽に連携ができ、各園内で業務が完結できるようになるといいですね。
また、各園の先生たちにミーティングボードの使い方がより浸透し、
距離に関係なくコミュニケーションが活発になるといいなと考えています。
まだ活用しきれていない機能もあるので、最大限活用できるようにしていきたいですね。
例えばメモ転送機能。
意見やアイデアを書いたメモを匿名で飛ばせるので、 若い先生も意見を出しやすくなり、会議や研修が活性化しそうです。
どうしても年齢や役職が上の方の意見が強く感じられてしまい、反対意見を出しにくい状況になりがちですが、
そういった場面で非常に有用な機能だと感じています。
さらに、来年度はミーティングボードを活用して、東京の保育園向けに保育教諭養成制度を展開する予定です。
東京の保育園側にもミーティングボードを導入いただき、スクーリングを受講しやすい環境を構築できるように準備を進めています。
昨今、保育士不足は全国的な問題として挙げられますが、こうした保育教諭養成事業はまだまだ全国的に見ても少ないのが現状です。
1人でも多くの優秀な保育士を輩出できるよう、こうした制度を全国に展開していけるといいですね。
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